善神山へ行こう!
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登山口~拝志川源流の谷
距離 約840m
標高差 約150m
林道・農道・私道
徒歩
下記写真の場所

林道終点から渡された丸太橋。
ちょっとグラグラするので、
そろそろ渡って対岸へ。

  

丸太橋の先には、コケむした岩が並んで更に清々しいです。
道標があるので、従って山裾へ進みます。

「←善神山登山口」
善神山とこの登山道をメジャーにしたい意気込みが、
とても伝わってくる手作り道標。

少しの間、コケた岩ゾーンを登りますが、
コケを踏んだり、痛めたり、
なるべくしないようにしましょう。
たかがコケ、されどコケ、です。

谷の左側を進みます。
邪魔な倒木はカットされてます。

肩幅ほどの狭い踏み跡が続いています。

沢もこの辺りは水量のあって、
堤を落ちる水音も騒々しいです。

すぐに道は植林帯へ入ります。

右下に石積みの堤。



  

植林帯に入って間もなく、道標の無い分岐に出会います。
えっ、どっちに行けばいいの?って感じで困りました。
正解は右。
谷沿いに進むのですが、こういう場所にこそ、道標は必要。
道を知ってる人には当たり前、間違えるはずの無い分岐でも、
初めての人の身になって誘導して欲しいなぁ。

左に進んだらどこまで行けるのか、いつか突き止めてみたいけど。



  

(正しい道か、戸惑いながら歩いてたら)
丸太の橋に出会いました。
細めの丸太で、架けられてから時間が経ってるためと、
多分に僕の体重が重いせいで、渡ったとき、
思いの外、しなって、ちょいビビり (^^;)

渡った後、坂を登り-

  

小尾根へ上がりました。

左奥に水量の少ない滝がありました。

狭い小径が林の中に続いています。

路肩が崩れ、狭い道が更に狭くなったところもあります。
踏み外したら10mは沢まで滑落するので、
山仲間とのおしゃべりはほどほどに、
シャリバテでふらふら下山も危ないです。



  

ゆるゆる登っていると、ちょっと平らかなところがありました。
よく見ると、四角く岩に囲まれたところがありました。

炭焼き小屋か営林署の山小屋でもあったのかな。

  

平らなところからすぐ、二つの谷が出会う場所へ。
拝志川源流の本流は右の水量の多い方。
片や、一見、涸れたように見える左の谷が登山道のある谷で-

丸太橋が架かっていますが、老朽化激しく-

いまにも折れそうな雰囲気だったので、
1mほど降りた河床を渡りました。

そして、二つの谷に挟まれた狭い小尾根の背をたどって行きます。

シコクカッコウソウが見送ってくれました。



小尾根を登っていると-

道標発見。
ああ、この道で正しかったんだと、やっと一安心。

その先、傾斜が増し増す。
濡れた落ち葉や腐葉土が滑るので、
ゆっくりゆっくり。

途中で尾根の左側を進むようになります。



  

そしていよいよ、道は沢の中へ。
赤テープに導かれ、
ゲートのように並んだ2本の木の間を通り-

沢へ降り立つのですが-

この辺りは沢の水は地下を流れているようです。
大雨が降った後は表面を洗うように流れるようですけど。

沢を見上げると、彼方に善神の尾根が透けて見えました。
まだまだ遠く感じます。

沢、というか谷の底にも赤テープがあります。

赤テープをたどれば歩きやすいです。

谷底は岩で凸凹、浮き石も多いです。



この辺りで水の流れに出会いました。

しまった、カップ持ってくるの忘れた (>_<)



基本、谷川流れる谷ですから、
左右の崖迫る狭い場所も通過します。
当然、落石にも注意して歩いて下さい。
人間に驚いた野生動物が慌てて逃げ出し、
蹴落とされた岩が落ちて来る場合もあります。
変に立ち止まらず、とっとと抜けちゃいましょう。



善神の尾根は遠くに見えたまま。
近付いてる感じがしないなぁ。

鉄砲水で押し流されたようなゴツゴツした岩がたまり、
よじ登らないといけない場所も。

親切なロープが設置してありますので、
ありがたく使わせてもらいました。
よじよじ登ります。



またまた谷の出合い(というか、下から見ると分かれ)がまたありました。
こういう場所にも道標が欲しいところですが、
赤テープに従い、右の谷を進みます。
斜面を登って行くように木に巻かれたピンクリボンがありますが、
山仕事用の印なのでついてかないように。

この辺りになるとかなりの傾斜。
ぐらぐら石に気を付けて、
足を手を乗せて進みましょう。

振り返るとよく登ってきたなぁって、
感じの急な谷。
沢水があまり無くてよかった。

まだ登るのかなぁ…。
ちょっと不安になってきます。

これくらいの水量は常に流れてました。
梅雨時とか雨の多い時期はどうなんだろう。

季節や天候によってはこのルートは危険だなぁ、
というのが僕の本音です。



  

まだかな、まだかな~♪、と思ってた矢先、
狭かった谷がほんのり膨らんだ場所に着きました。
沢はこの先、進めないほどに急になるところで、
谷歩き終了です。
ここからしばし、斜面を横切り、
善神の尾根に繋がる支尾根を目指します。
目印は-

この道標。
矢印に従い、沢から出て左へ登り-

植林帯の中の小径を歩きます。

ひとりごと

登山口のすぐには3本の間伐丸太でできた橋が架けてあります。
凸凹した岩の上に架けたため、ガタついていました。
この拝志川の源流の谷を遡行する登山ルートは近年、設定された新しいコースです。
道標も整備されました。
東温市を中心に活動されてる登山愛好者の方々が拓いたと云われていますが、それはちょっと大げさ。
もともと、山仕事に使っていた複数の道を繋いだだけです。
丸太の橋もそうですが、あんなに踏み固められた道が、急場しのぎでできるわけがありませんから。

古くから善神山は上林地区の人々にとっても山岳信仰のお山でした。
恵みを与えて下さるお山の頂に祠を祀り、大切にされてきました。
故に集落からの参道も存在していたはずです。
湧水から白糸の滝上の矢取地蔵を経由し、上林峠へ至る久万往還も廃道となってしまったように、善神山山頂の祠に至る参道も廃れてしまいました。
なので、往時の村人たちが通っただろう昔のルートはよく分かっていません。

数年前から、いつか登ってやろうと思い続けていました。
地形図もよく眺めていましたが、善神山に至る登山道はどんな地図を見ても描かれていません。
どこから登れば、当サイトで紹介できるくらい安全に楽に登れるのか、そこが一番のポイントでした。
見当を付けられないまま、どんどん後回しにされ、今日に至りました。
ただ、ひとつ、考えていたのは、すぐ北に連なる鍵山(象ヶ森)からの尾根伝いルートでした。
それは、初めて鍵山に登ったとき、別ルートを探すため、山頂から南へ尾根を下り、鞍部に降り立ったとき、とある看板を目にしたからです。
「善神ヶ森方面、伐採作業中 通行注意」と墨書きされた看板で、鞍部の一番低い場所に立つ木に取り付けてありました。
僕は初め、皿ヶ嶺縦走路上にある善神ヶ森だと思いました。
方向的には合っていますが、少し遠すぎるため、もっと手前の前善神山と善神山のことを云っているのだろうと解釈しました。
わざわざ人けの無い鞍部にこんな看板を立てると云うことは、この鞍部から善神山へ至るルートがある、または行く人がいると云うこと。
なので、もし、善神山に行けるとしたら、鍵山南の鞍部からかなぁ、なんて思っていました。
ただ、鍵山から連なる善神山北斜面は地形図上でもとても切り立っているのが分かるため、初見で登り切るのは難しいと感じていました。
(鍵山を初見で登ろうとした際、地図にない岩場が現れ、四苦八苦した経験があったからです。)
おまけに、スタート地点に考えていた鞍部に至るハッキリとした踏み跡もありませんでした。
昔の人がたどった参道とも違うような気もして、また地図とにらめっこする日々が続きました。
そんなある日、急に善神山に至る登山ルートが紹介され始めました。
それはこの拝志川源流の谷を遡行するもので、まったく想定外でした。

さて、そんなこんなで森林を抜け、源流の谷へ。
谷の底を歩いて山頂を目指すような登山道は初めてです。
川沿いの道はよくありますが、谷底は当然、雨が降ったら川に戻って歩けなくなってしまうので、なかなか設定されることはありませんから。
登山口から最低350mはどうにか高度を稼がないと支尾根に乗れないため、とりあえず、下ることができたこの谷が選ばれたのかも知れません。
谷の真北を通っている支尾根に上がれる作業道などがあれば、梅雨時でも安全だと思います。
いつか、登山道の途中で出会った分岐をたどって見つけられたらなぁと考えています。

登っていく谷は拝志川の源流域ですが支流の方で、谷の分かれごとに水の少ない方へ、水の少ない方へと入って行きます。
訪問時はまた水量も少なく、巌の表面を洗うほどの流れもなくて、靴を濡らすこともなく、遡行できました。
ただ、急傾斜に挟まれた谷にはゴロゴロした岩ばかりで、足をすくう浮き石だらけ、歩きやすくはありません。
落石も気になるし、のんびりしていられません。
でも、谷の遡行はどこか探検じみた雰囲気があります。
登山道にあったら邪魔で仕方がない岩場でも、乗り越えるのを面白がってみたり、遊べるルートでした。
近年、沢登りが流行っているのも分かる気がしました。
まぁ、この谷は沢登りな装備はまったく必要がありませんけど。

沢に降りてからかなり登ります。
道標はありません、赤テープを追いかけて行きます。
基本、谷底なので、流れて来た倒木や岩、土砂などが堆積し、ときに障害となります。
適当に歩くとそれらに邪魔されて進めなくなったりするので、きょろきょろ、状況をよく見て進んで下さい。
そして幅が広くなり、もうこれ以上は登れないなぁと思えるような傾斜になったところに、道標が立っていて、そこで谷歩きが終わります。

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