松山/重信 高森山
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林道終点~高森山山頂
距離 約350m
標高差 約60m
林道・農道・私道
徒歩
下記写真の場所
危険・行き止まり
  

広場の北側から登ります。
ただし、森の中には明瞭な道はありません。
赤テープなどを頼りに登り、尾根をたどって進みますが、
新緑の頃を過ぎ、雑木が茂ると歩きづらくなるでしょう。

  

今回、ルートに赤テープを巻き残してきましたが、
この入口には巻いてません。
岩伽羅山への登山者が間違えると危険だからです。
ほかに入れそうなところはないけれど、
この入口が見つけられなかった人、あきらめて下さい。

  

林に入って左上の植林帯へ登っていきます。
でも、真っ直ぐ、自然林の中に踏み跡があって、
最初からちょっと迷いがちなポイントになってます。

この倒木がある直進する踏み跡は間違いです。
でも一応、探索してみました。
こっちはたいして登ることない巻き道のようで-



東尾根を回り込み、
み外しそうな狭い道幅。

  

谷で右にカーブした道は森の奥へと続いているようでした
(写真の倒木で進めなくはなってるけど)。
昔、山頂の東下にあった炭焼き小屋付近に繋がってるのかな?
どこに繋がってるのか気にはなるけど、
道迷いしたら危険。
行けないと分かっての深追いは禁物です。

 



  

林道の終点から林に入ってすぐを左上に進み登り-

  

植林帯の中、歩きやすい場所を選んで登って行きます。



一応、赤テープを残しておきました。

誰かが残したビニールひももあります。

植林帯と自然林の境辺りが登りやすくなっていて
ひとまず、尾根を目差し、登って行きます。
標高差にして40mほどの登りです。
傾斜はそれほどきつくはありません。



  

東に下る尾根の上に到着。
ここからは尾根筋をたどって山頂まで向かいます。
尾根が登っていく左の方へ、曲がり登ります。

※問題は下山時。
帰りは尾根の途中から右に外れて下る格好になりますが、
この下る場所を見落とすと登山口に帰れません。
一応、降り口に赤テープは巻いておきましたが、
色褪せたり、外れてるかも知れません。
現地に目印が見当たらないときは、赤テープや大きな枝など、
新たになにか目印になるものしておくと安全でしょう。
空き缶などゴミになりそうなものを目印にした場合は、
帰りに回収して帰って下さいね。

歩いて行く尾根の上には境界杭が点々と打ってあります。

杭打ちされてるってことは、所有者がいらっしゃる証拠。
この日本に誰のものでもないお山はありません。
他人様の土地に入らせてもらってる意識を持ち、
自然を大切にし、山菜を盗らない!
ゴミを捨てない!
登山技術はたとえ二流でも、美意識は一流で!

たどる尾根はこんな感じ。
ひとまずは南のピークを目差し、北西方向へ登って行きます。



  

枝打ちした跡や間伐した細い木をまとめた形跡もあるので、
入山される人がいないわけでもないみたいです。
でも、相変わらず、ちゃんとした踏み跡とかないけれど。



赤テープを巻き巻きしながら、
どんどん登っていると-

南ピークが見えてきました。



  

南ピークに到着!
下界からふたこぶ山に見える高森山の南側にある頂です。
360度、木立に囲まれ、遠望は望めません。
このピークにあるのは-

「松重共有林」と彫られた標柱のみ。

標柱の天辺には境界線らしい筋が入ってました。
松山市と旧重信町の境界線を表してるのかな。 

そうそう、今回、タブレットも持ってきてて、
内蔵GPSを使ったGPSログアプリを起動してました。

その結果がこちら。
ちゃんと南ピークに現在地がマーキングされてました。
お山歩の安全性を高めるツールの一つとして使えそうです。

木立のブラインド越し、西の方に、
小野にあるゴルフ場がうっすら望めました。
夏だったら、生い茂った枝葉で見えないでしょう。

南のピークから北の山頂には、右(北)に進路を取ります。
訪問時はちょうど北方向に大きな倒木がありました。
方向を間違えないよう、山頂へ向かいましょう。



北の山頂と南のピークの間は凹んだ鞍部になっています。
南ピークの北端から北へ、一旦、軽く下ります。



二つのピークの間の鞍部は雑木が生えたり、
歩きにくいところもありますが、
地面をよく探すと、ここにも境界杭が打ってあります。



すぐに最後の登り。
尾根を真っ直ぐ、と云うか、歩きやすいところを登ります。

倒木が片付けられ、開けて歩きやすいところもあったりして。 

登ってきた尾根を振り返り、
帰りに見るだろう風景を記憶したりして、
えっちらおっちら、登ってたら-



一汗かく間もなく、高森山山頂に到着しました!

三角点は枯れ葉の絨毯の中。

「山之内」 三等三角点、標高は、723.94mです。

三角点の奥。

西側に立って眺めた山頂の様子です。
ここも木立に囲まれ、残念ながら展望は望めません。

山頂の北側は、市境に沿って木立の間に隙間が続いてました。

こちらでもタブレットのGPSを検証。
黄色いのは相棒のハンディGPS機。

タブレットの画面。
ちゃんと三角点の上に現在地がマーキング。

こちらもちゃんと、高森山山頂のポイントを
家でインプットしてきた「TAKA」の上に、
人型の現在地表記が載ってました。

ひとりごと

2013年最初のお山歩、高森山。
“高森山”と名の付いたお山は青森から宮崎まで、日本全国にあります。
愛媛県内の地図に載っているだけでも、大洲(旧河辺)、内子、西予(旧宇和・吉田)、宇和島(日振島)の4座あります。
地図には載ってないけど、地元では“高森山”と呼んでます・呼んでました、と云うお山はもっとあるでしょう。
今回の高森山も地形図に載っていない“高森山”。
手前にある岩伽羅山も地形図には載ってないけど、岩伽羅城っていう中世城址があるが故に、ガイドブックでも紹介済み。
地元の小学生らが遠足で訪れる隠れた人気があります。
高森山は岩伽羅山より高いのに、岩伽羅山の方が高森山の一支脈にあるピークに過ぎないんだけどね。
麓から見る高森山山頂を岩伽羅山と勘違いして理解している人も少なくなかったりします。
高森山は、現代の地形図に載っていないってだけで、小ピーク(岩伽羅山)より存在が薄くて、ちょっと可哀想。

登山口も岩伽羅山と同じ、林道の終点。
北に向かって登ります。
整備された登山道はなくて、尾根筋をたどって山頂を目指す、探検っぽいお山歩になります。
林道終点の広場から北に向かって森の中に入ると、北へ向かう踏み跡がまず目に入るでしょう。
でもそれは山頂へは向かわない、山仕事用の道です。
道っぽいのでつい、たどってしまいがちですが、道迷いする元なので無視して下さい。
踏み跡を左に外れ、針葉樹が植林された林を登ります。
三角点を探しに来た人が残したんだろう、ビニルひもが点点と残されていました。
でも、ホントに点点とひもとひもの間隔が広かったので、今回、間を埋める感じで赤テープを追加巻きしてきました。
とは云え、100円ショップの赤テープなので、粘着力とか退色とかで長持ちはしないでしょう。
拾った大きな木の枝で印を残すとか、見落とさないようなマーキングをみなさんが思い思いに工夫して残してみて下さい。

尾根に出たら、あとは尾根伝いに歩くだけです。
でも、高森山はピークが二つあるふたこぶ山なので、山頂に向かう前に小さく下らないといけません。
途中で下ったり登ったりすると道迷いを誘発しやすいので、コンパスは持ち歩いて下さいね。
一つ目のピークで北へ転進し、鞍部へ軽く下り、最後の登り。
山頂はすぐに着けました。
南北に細長い山頂は残念ながら見晴らしは良くありません。

それにしても、なぜ、昔の武将(豪族)は高森山ではなく、岩伽羅山に城を構えたのでしょうね。
高さが最大の防御だった時代なら、高森山が最高だと思うけどんr。
下界を睥睨する志津川の領地が南麓なので、少しでも南寄りのピークが良かったのかも知れません。
高森山から志津川を見下ろそうとすると、実際、南にある岩伽羅山山頂が邪魔になります。
だったら、岩伽羅山山頂に城を置こう、となったのかな。
で、より見下ろせる衣掛山、さらには城山へと、監視網を広げていったのかもしれません。
(逆に高いところへと拡充していったのかもしれないけど)

地形図を見ると、西隣の小野にあるゴルフ場の方から点線で道が描かれています。
以前はあったのかも知れません。
三角点について記された国土地理院の「点の記」では、東麓の荒木谷から登ったと記録されています。
山頂直下に炭焼き小屋があって、そこまでは道があったようです。
この道も、炭焼き小屋も、現存しているかはまったく不明です。
ただ、林道終点の登山口から北へ向かってる踏み跡が、もしかすると、炭焼き小屋のあった辺りまで続いてるかも。
高森山もかなり植林されてますので、山仕事用の道がほかにもたくさんあるのかも。
かもしか話ばかりですみません。

そうそう、今回は、先日購入したタブレットのNexus7を持って行きました。
地図アプリとGPSログアプリを起動しながら移動していました。
(紙の地図とGPS専用機もちゃんと持ってってました)
Nexus7のGPSログを見直すと、木々で空が見えないなど、GPS衛星からの信号を受信できなかったところもあったりしました。
でも、山頂など、地図上の正しい場所にちゃんとマーキングされてました。
紙の地図では、現在地は頭を使わないと分かりません。
GPS信号を刻々と記録するタブレットやハンディGPS機なら、お山の中だってリアルタイムで現在地が分かるんですよね。
凄いです。
GPSを使えば、道迷いリスクを最小限に抑えることが可能です。
けれど、GPS機を所持していながら、道迷いしてしまった遭難事例が全国的に多発しています。
荷物のひとつとしてGPS機を持ってるだけで、お山で使ってない人もいるようです。
迷ってから、ようやく、GPS機を持ってたことを思い出す人も多いようです。
宝の持ち腐れです…。
地図もGPSもコンパスも、ポケットの中、ザックの中に仕舞ってたんじゃ、意味がありません。
いろんなタイミングで見るクセを付けておく必要があります。
分かれ道は必ず、登山口で、山頂で、道の傾斜が急に変わったとき、尾根で、鞍部で、休憩した後で…。
現在地や進行方向を確認することで、道迷いリスクを最小限に抑えることができます。
「地図なんか見て歩くのは初心者だ」なんて言葉に惑わされないように。
登山は目を閉じても歩けることを競うものではありません。
千変万化する無慈悲な自然を相手に楽しみながら無事に帰ってこられることが最重要なのですから。
そういう意味では、整備された登山道のない高森山は無事に戻ってこられることが最優先。
往きに歩いた地形や景色をよく記憶しましょう。
帰り道、ちょっとでもおかしいと思ったら立ち止まりましょう。
いろんなもので現在地や進行方向を確認してから、行動を再開しましょう。
「取りあえず下ってれば林道に出る…」的に移動すると遭難しますよ(高森山に限らず)。

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