へ行こう!
登山口~黒滝神社奥の院 | |||||||||||||||||||||||||
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬ | |||||||||||||||||||||||||
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①黒滝神社登口の碑がある場所から登ります。
すぐ隣の岩の上にある碑には-
「丹原町指定天然記念物 黒滝神社社叢」。
この後、道々、大木に出会える登山道なんですが-
碑に向かって右斜めに登り始めるものの-
まったく道らしくありません。
木の根を足がかり、手すり代わりに登ります。
そのすぐ後も道がない…。
木の根を上手につかんでよじ登ります。
ここまでの場面だけでも結構、ハラハラするので、
このルートじゃなく、登山口をスルーして滝の方へ行く、
堤防脇のくの字の階段を使って入山した方がいいかも。
②ただ、この正規の参道を使うと、鳥居をくぐれます。
鳥居があるってことは、当然、こちらが正しい参道ですが、
この鳥居、なぜかめっちゃ低くて、頭を下げないとくぐれません。
この通り、背伸びをしなくても石を載せられる位の高さ。
わざと
鳥居の後ろにはかすかな踏み跡があります。
大木があったのだろう、苔むした切り株の脇を歩き-
ジグザグに高度を稼ぐ踏み跡を見失わないよう、
慎重にたどります。
③こんな傾斜の斜面です。
堤防上にある階段からの道がここで合流します。
右にくぃっと曲がった後もこんな斜面が連続。
下山時の目印にもなる、朽ちた大きい木の根。
この先でまたくぃっと曲がります。
④もう、踏み跡も見分けにくい急坂。
先人が残してくれた赤テープがあるから道だって分かるくらい。
でも、この先、赤テープはまばらにしかないので、当てにしないように。
⑤大木と地を這うタコ足のような木の根。
ルート的には尾根っぽい地形を登っていくのですが、
道がはっきりとしていないため、
帰りのことを考えると道迷いしそうな気が少ししてきました。
後で迷わないように、木も木の根も地形も記憶によく焼き付けとかなきゃ。
⑥踏み跡や古いテープをたどっていたのに-
倒木の濃い枝に遮られ、かき分け進むこともままならなくなりました。
だったら、左の斜面をよじ登るしかないか…と、見上げてみると-
数mもよじ登れば明るいところに出られそうでした。
よく見ると赤テープもひとつ、ありました。
最近、同じようによじ登った人がいたみたい。
慎重に、雑木をかき分けつつ、よじ登ってみると-
⑦日の差す場所に出ましたが、それは大木が倒れてできた日だまりでした。
よじ登った先は、大きく2方向に分かれた格好で倒れてる倒木の間。
下の道を塞いでた倒木の枝葉は、この倒木の写真右の部分になります。
根元の少し上で木は折れてました。
寿命か、腐食か、強風・落雷などの影響か、
分からないけど、凄まじい折れ方してました。
左に倒れてる部分をくぐって向こう側に出たら-
それはそれは大きな木が待っていました。
西条市の「巨樹30選」に選定されているウラジロガシで、
幹周りは740cmもあります(選定時のデータ)。
森の主のような圧倒的な存在感で、
離れがたいような、しばし見とれてしまいました。
谷側から見ると、複数の木が寄せ集まって一本の木になったような荒々しい幹ですが-
後ろに回ってみると、大きく二股に分かれて見えました。
股の部分から。
各地で県指定の天然記念物に指定されているウラジロガシは、
森林開発や伐採等で生育地が減少してるそうです。
ウラジロガシの背後に続く、
尾根筋をたどる登山道の踏み跡。
この部分は緩斜面で歩きやすかったのですが-
⑧この辺りからまた急坂になり、また踏み跡が不明瞭になりました。
この登山道は黒滝神社の参道だったはず…
なのに、なんで道がはっきりしてないんだ…。
そう思って、道が判然としない急坂を見ているととても不安になりました。
どこかで道を間違えたのか…?と。
実は訪問時、ここで一旦、引き返すことに決め、登山口まで下山してます。
ツツジを愛でてるどころじゃありませんでした。
登山口から登り直し、見落とした分岐がないか、
よくよく見ながら歩きました。
②の鳥居で参道として正しいことを改めて認識し、
踏み跡を忠実にたどり登ると-
40分前に引き返した場所に帰ってきました。
やっぱり、この道無き急坂が正しいルートのようです。
神社の参道だったとは思えないんですが、
ほかに道は無いので、覚悟してよじ登りました。
(足がかり、手がかりが少ないので下山時が大変でした。)
でも、登っていると道だったらしい踏み跡が次々に目に入り-
⑨尾根に出ました。
森の中の小さな支尾根です。
踏み跡たどって尾根歩き。
⑩凸型だった尾根が次第に丸くなってきました。
こういう地形は下山時に下る方向を間違えやすいので、いろいろ注意が必要です。
木の根につまずかないように気をつけながら登っていると、
踏み跡は右斜め上に現れた支尾根を避けるように一旦、左にそれた後、
右に向きを変えて、支尾根を登ります。
急坂をえっちらおっちら。
※帰路、この支尾根から下る場面で道を間違えそうになりました。
下る場所は正しかったのですが、
急坂を降りてからの歩き出しの方角を間違えたようでした。
尾根の外側は崖になっている部分もあり、
不用意に下ると滑転落の恐れがあります。
登ってるときにたまに振り返って、
下るときに見るだろう風景を記憶しながら歩いておくと安全です。
そんな急坂にそびえ立つ大木。
「木を隠すなら森の中」とはよく云ったもので、
目の前に立ってようやくその大きさに気がつきました。
古来より、スギの巨木は天界と地上界を結ぶ重要な存在でした。
神様はスギの木を伝って地上に降臨され、天界に昇天されます。
だから神社にはスギがよく植えられ、ご神木になってたりするのです。
こういう大きなスギの木は神様が降りてくる足がかりになるので、
不用意に伐採なんかしちゃうと神様に見放されちゃうのです。
⑪南に向かって飛び出す、突き出し支尾根に載りました。
写真左が山側、右が谷側です。
⑫尾根の先端に行ってみました。
歩いて下れないほど切り立っているので、逆に視界は良好。
うっ(^^;) ピンぼけ…。
道前平野から石鎚山まで、こんな景色を眺めることができます。
石鎚山から堂ヶ森までをアップで(ピンぼけてなくてよかった (^^;)
石鎚山頂、弥山・天狗岳をアップ。
こちらは西ノ冠岳。
少し移動すると瓶ヶ森も。
今年は大雪降ったから、まだまだ白かったよ。
麓、松山自動車道が通ってる辺り。
眺めを堪能したら、尾根をお山に向かってたどります。
でも、目をこらさなくても、緑のトンネルの向こうに見える距離に-
⑬黒滝神社奥の院がありました! 到着っ!
結局、参道らしい、道らしい道には出会えず仕舞いでした。
手前の大木には注連縄が巻いてありました。
田滝の人たちが奉納したもので、戦前はもっと太かったそうです。
入口を抑えるようにある大岩にも注連縄。
昔、お社に籠もって踊りを奉納する雨乞いが行われていましたが、
見事な舞に魅せられたのか、この大岩が動いたことがあったそうです。
石灯籠は左右に一基ずつ。
石の灯籠もお社の部材一つ一つも、
あの急坂を登ってここまで担ぎ上げた人がいたわけで、
その信心深さに頭が下がる思いがしました。
右の灯籠は倒木の枝が絡んでました。
奥の院の拝殿です、手前の木にも注連縄が巻いてあります。
では参拝、二礼二拍手一礼…。
賽銭箱の横に小さな木箱。
文箱のようで-
「黒瀧神社参拝 御芳名帖者」
ノートが数冊入ってました。
左の紙束が最も古いもののようで、赤と-
黄色が昭和55年10月まで、右のノートが最新、まだ余白があります。
振り返って。
無事お参りできて、やっと一息着けました。
拝殿左に立つ碑には、
「黒滝神社拝殿新築記念 昭和55年10月吉日」。
拝殿左横にぞびえるヒノキも巨樹です。
妖精が棲んでそうな洞のある根元から、
見上げると首が痛くなりそうなくらい、
まっすぐ天に向かってそびえてます。
拝殿側の枝は伐採してありました。
落下して拝殿の屋根を壊す恐れがあるからでしょう。
神様も昇り降りしやすそうな枝の名残でした。
山側の根元から瓦が顔を出してました。
多分、改築前の古い拝殿に使われていたものでしょう。
後ろの本殿を見学。
柵の内側、本殿の隣に-
石積みの塚がありました。
なんだろう?と思ったら-
「前盛塚 神助四郎左衛門霊神」の碑があり、
黒瀧大権現の起源にまつわる人を祀ったものでした。
本殿の屋根を見ると、外削ぎの千木と鰹木が3本。
外削ぎの千木、奇数の鰹木は男の神様を表していると云いますが、
実は俗説で、そうじゃない神社も多く存在します。
現に、黒滝さんは石鎚さんを兄に持つ妹、女の神様です。
神社の祭神も
本殿を後ろから撮ってみたところ-
後ろの壁にたくさんの落書きが…。
本殿は神様の借り住まい場所、その壁に落書きをすることは、
神様を穢すに等しい行為。
いくら武運長久を祈ろうが、願いが通じることはない。
ひとりごと | ||
正直、もっと楽に登れるものと思っていました。 河原に降りて、地形図が指し示す点線のルートをたどろうと、上流へ歩き出しました。 砂防堤脇の階段で登山口に戻り、もう一度、チャレンジ。 でも、結局は、さっき引き返した場所に到着。 苦労して、いざ、山頂などに着いたとき、全然別の方向にちゃんとした道が見つかってガッカリ、なんてことも、まれにあったりします。 さて、黒滝神社についてです。 戦前、黒滝神社は、戦争の弾丸除けの御利益があるとかで、東予地方を中心に安全祈願に訪れる人たちが多かったそうです。 石鎚さんと黒滝さんは兄、妹の関係だそうです。 これは、石鎚信仰と黒滝神社に影響を及ぼしているとされる熊野信仰との対抗関係が反映した伝承だとされています。 さて、この奥の院のちょっち、不思議なお話も載せておきます。 愛媛県神社庁掲載の黒滝神社の主祭神をあげておきます。 登山道・参道を登っていて、倒木に遮られて尾根に直接よじ登ったときに出会ったウラジロガシ。 |
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