表参道から
二の鎖元~三の鎖元~弥山山頂 | ||||||||||||||||
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭⑮⑯ | ||||||||||||||||
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①ではいよいよ、山頂目指し、最後のひと登り。
鳥居をくぐり、さらなる神域へと足を踏み入れます。
小型重機も働く、雑然とした工事区間を抜けると-
②二の鎖の取り付きがあります。
またまたまた、パスしましたが、その入口に-
天狗様の石像がありました。
前はなかった気がしたけど、
工事してて見つかったのかなぁ、合掌。
「←石鎚山頂(二の鎖経由)
成就 3.1km→
土小屋 4.1km→
石鎚山頂 0.5km→」
③迂回路を登っていたら、道ばたに残雪がありました!
雪! 雪! 雪!
飛びつくように駆け寄って-
表面のゴミをかき分け、真っ白い所をがぶりっ!
下山時は雪で顔を洗い、復活!
④ここからの迂回路は鉄製の階段など、
丈夫な素材と、手すりもある安心設計。
(てすりは谷側にはないけどね)
平らな通路はこのようなメッシュになってます。
高所恐怖症な人には、このすけすけ感、
たまりません~(>_<)
すけすけ以上に、迂回路は崖っぷちを通るので、
高度感がもうたまりません (+_+)
下りは通路の谷側を通るのですが、谷側には手すりがないので、
すれ違う人がいないときは無理せず、山側を歩かせてもらいましょう。
ちなみに、このような上り下りが分けられてる通路はいいんですが、
分けられてない狭い通路ですれ違うとき、
待つ側、道を譲る人は必ず山側で待機しましょう。
身体がぶつかったりして滑落する恐れがあるからです。
譲ってもらった人も、高くて怖いからって、
山側を無理矢理すり抜けたりしないように。
⑤急な階段。
昔は錆び錆びの鉄板と、
トラロープの手すりだけの階段で、
上り下り、譲り合いが必要でした。
⑥谷筋に残る残雪を見ながらの登り。
雪は急角度な谷に張り付いてたので、近寄れませんでした。
雪の下から雪解け水が威勢よく流れ落ちる音がしていました。
加茂川が生まれ落ちる瞬間に立ち会ってる気分でした。
⑦木の階段。
八丁坂から山頂まで、たくさんあった木の階段ですが、
板の表面に細かい傷がたくさんできてました。
冬季登山者のアイゼンの鋭い爪や、
キャップを付けてないストックの先端などで、
どんどんと傷ついてゆきます。
傷は腐食、破損に繋がる元凶。
安全登山のためにも大切に利用したいものですね。
⑧二の鎖上部合流地点。
目印はこの道標。
「←成就 4.2km 土小屋 3.2km
石鎚山頂 0.4km→
土小屋・成就(二の鎖経由)↓」
⑨尾根の上のテラス状な場所。
このテラスで道は右にくぃっと折り返しますが、
北壁を間近に見ることができるポイントです。
縦に割れた岩壁がせり出し聳えています。
この日はクライマーはいませんでしたが、
休日などは岩壁に取り付いた姿をよく見かけます。
弥山方向を見上げると、三の鎖が光って見えました。
今日は誰も登ってないなぁ…。
しばし、狭い迂回路が続きます。
岩塊でできた頂上直下ですので、落石注意。
落ちて来る石にも注意ですが、
自分も石を落とさないように気を付けて歩きましょう。
⑩道を挟んで沢の土砂が崩れていました。
でも、土砂をよく見ると-
うわっ! ゴミだらけ!! それも錆びた缶や瓶など、古いゴミがかなり。
縦文字ロゴのファンタグレープの缶が混ざってました。
コカコーラ社に問い合わせたところ、
1968年発売開始、1975年頃まで売られていたものだと云うことが分かりました。
実は昭和の登山ブーム時、
山小屋の大量のゴミは小屋の裏に不法投棄されていました。
発覚後も大量すぎて回収もできず、そのまま放置されました。
三の鎖元小屋の工事の影響か、隠れていたゴミが顔を出したようです。
そこにペットボトルなどの平成のゴミも混ざり、
無残な有様に心が痛む思いでした。
⑪三の鎖元のトイレが頭上に見える辺りに、
面河や二ノ森からの登山道への分岐があります。
こちらがその分岐で、下る感じで面河乗越しへ向かっています。
「←二ノ森 3.0km
←面河渓 亀腹まで 8.1km」
「←石鎚山頂 0.3km 面河渓 12.0km
成就 3.3km 土小屋 4.3km↓」
⑫三の鎖元に到着。
三の鎖元もリニューアル工事中で、
避難小屋も撤去されてしまいました。
また、工事現場を通過できる状況にないため、
三の鎖は当面、通行止めとなります。
青い小屋は、垂れ流しで問題のトイレ。
バリケード越しに覗くと、避難小屋はすっかりなくなっていました。
新しい小屋がどんな姿で登場するのか、いまから楽しみです。
というわけで、三の鎖もパスし、
迂回路をヘロヘロ、登るのでした。
もうとっくに肩で息してるわ、
心拍数もアップアップで、
てすりにすがって必死こいて登ってます。
高いです、怖いから谷側は歩けません (>_<)
⑬季節的なこともあるんだと思いますが、
ハエみたいな羽虫が大量発生。
口開けて息してたら何匹も吸い込みそうだったので、
手のひらで鼻と口を覆ってしばらく歩きました。
ただでさえ、息苦しいのに…。
⑭振り返り、成就からの道筋を。
写真左上が成就。
改めて、アップダウン、凄いです。
今朝とは逆に遠く見える成就社。
帰りも遠いなぁ…。
⑮えっちらおっちら。
階段の狭い踏面にたまにつまづいたりしながら登っていたら、
いつのまにか山頂の肩に着いてました。
稜線上にある肩を左に曲がり-
面河側、西ノ冠岳、二ノ森などの山並みが目に飛び込んできたら-
弥山山頂に向かっての最後の直線です。
石鎚山頂で宿泊・休憩できる「頂上山荘」の脇を登っていきますが-
山荘の裏に風力発電施設ができてました。
ちなみに右の小屋はトイレ。
⑯ついに、石鎚山頂・弥山に到着しました! ばんざ~~いっ!
写真左が頂上山荘で、
中央が三ノ鎖のアンカーとなっている「山頂岩座」、
右が石鎚神社頂上社です。
頂上社の下の石垣内部は避難小屋になっています。
二の鎖からの登山道の整備が行われたとき、
頂上山荘や頂上社も新しく建て替えられ、
山頂周辺の岩体の安定工事も行われました。
山頂広場を縁取っている岩は人工石だったりします。
頂上にも王子社、35番「裏行場王子社」。
「御裏ののぞき」と云うの行場だった場所で、
“閼伽の水”が湧き出ていたんだそうです。
「国定公園 四国霊峰 石鎚山 標高1982m 石鎚神社頂上社」
正確にはここ弥山の標高は1974mで、
1982mの最高峰は、ちょい先にある天狗岳です。
頂上社へ。
右は本殿、左は神札授与所。
では、登山無事を感謝し、無事下山を祈って、2礼2拍手1礼。
※頂上社の撮影に関して、御神像が映るような撮影は禁止されていますので、ご注意を。
神札授与所では頂上社のネーム入りにお札やお守りを購入できますし、
神職さんが常駐されてますので(5~10月)、
ご祈祷もしていただけます。
頂上社の奥にある「山頂岩座」頂点に鳥居が祀られています。
三の鎖の終点ですが、通行止めでした。
さあ、頂上からのパノラマを楽しみましょう。
こちらは、面河側、西側の雄大な山並みです。
写真左側は石鎚スカイラインが走る高知県境の山並みで、
白い雲の下に高知の山並みが綿綿と連なり、
天気のいい日は太平洋も望めます。
写真中央から右は石鎚山系から皿ヶ嶺連峰に連なる山塊で、
1000mオーバーのピークが並んでいますが、
石鎚から離れるごとに背が低くなっていきます。
県内の雄峰を一望できるパノラマをアップで。
西ノ冠岳越しに望む松山(道後)平野。
この日は興居島や由利島まで見えました。
高知県内の山山から四国カルストにかけての山並み。
対面にある1866m峰直下にある愛大避難小屋。
もう少し視野を広げて、
最高峰「天狗岳」を中心としたパノラマ。
切り立った姿の天狗岳。
天狗岳にはナイフのように切り立った稜線を
たどってようやくたどり着くことができます。
大体、片道10分くらいの距離です。
天狗岳頂上にも王子社、36番「天狗岳王子社」。
さらに稜線を行くと同じ標高の「南尖峰」があります。
北から東にかけての眺めです。
土小屋方面。
今回、何度もアップにしてきた瓶ヶ森をもう一度。
石鎚山頂からなら、瓶ヶ森林道も目で追うことができます。
視点を下げて、成就や大森山など、石鎚山麓の山谷を。
さてさて、やっと昼食です。
今回も即席のイタリアン、美味しくできました。
調理中、犬連れの登山者が登ってきたのですが、
お腹をすかせていたのか、その犬が匂いに惹かれ、
僕の目の前にちょこんと座り、
「味見するワン」って可愛い顔で見上げてきました (^^;)
でもね、これ、唐辛子の入ったパスタなの、
犬にはあげられないんだ、ごめんね。
食事後、頂上山荘を訪ねてみました。
1階は長い廊下が真っ直ぐあって、
窓側にお土産物などが並び、レジは右。
廊下の奥には休憩スペースがあったり、
石鎚のきれいな山岳写真などが飾ってありました。
ちなみに、石鎚神社の経営です。
廊下の右側に食堂スペース。
石鎚チキンカレーは800円。
さあ、ロープウェイの最終が出るまでに戻らなきゃ…。
下山ルートを見下ろしてたら、ヘリが飛んで来て、騒がしくなりました。
やがてヘリは、登ってきたときに見つけたヘリポートに
すぅ~っと降りました。
事故が起きたわけではないようだけど、
下の鎖元の工事現場になにか用事があった感じでした。
下山時の様子をちょっち、おまけ掲載しておきます。
ロープウェイの最終に乗り遅れないよう、急いで下山したのですが、
下り坂とは云え、階段だらけだと、急ぐに急げず、時間がかかりました。
段差をドスン、ドスンと着足するような下り方はヒザを痛めてしまうので、
下りこそ、後日の筋肉痛の元凶なので、急ぎながら慎重に下りました。
最後に登り坂に変わって襲ってくるラスボスな八丁坂ですが、
心配したほど辛くなく、中ボスくらいな感じでクリアすることができました。
でも、何度も立ち止まり、水を飲み、呼吸を整え、心拍数が下がるまで休み、
大変は大変でした。
⑰成就の神門が見えたときはうれしかったぁ。
神門の裏にはこんな文言が掲げてあったんですね。
早速、本殿、遙拝殿にお参りし、
無事下山を感謝しました。
無事帰宅もお願いした後、
リフトへ急ぎました。
⑱リフトの最終にも余裕で間に合うことができました。
リフトの係員さんが、
リフトの座席を持ち上げ、終了の準備中でしたけど。
リフトは下りの方が高度感があって、正直、苦手です。
⑲石鎚登山ロープウェイにも早めに到着。
4時20分発のロープウェイに乗り込むと、
僕を含めてお客さんは10人ほど。
⑳そして山麓下谷駅着。
さぁ、後は家に帰るだけ。
でも、松山まで帰るんだよなあ。
ああ、遠いなぁ…
いやいや、帰宅するまでが登山だ。
最後まで気を引き締めて帰るぞ!
ひとりごと | ||
二の鎖、三の鎖と、石鎚登山と云えばこの景色、って場所ですが、今回もあっさりパス (^^;) お山開き中など、白装束の信者さんが鎖をどんどんと登っていくけれど、足下はみなさん、足袋(地下足袋)。 鎖場の鎖は、試しの鎖、一、二、三の鎖と、鎖場は現在、4ヶ所あります。 石鎚の鎖は、よく見ると、鉄の棒の両端が輪になっている「○──○」をつなぎ合わせたもの。 鎖は懸けっぱなし、と云うわけではなく、何十年かに一度の割合で懸け替えられています。 さて、そんな鎖場をパスできる迂回路。 石鎚山における滑落死傷事故のほとんどは、二の鎖から山頂の間で起きています。 さて、訪問時は、三の鎖元にあった小屋はすでに撤去され、新しい小屋が建つ予定となっていました。 以前の三の鎖元の避難小屋付近。 あと、後日、三の鎖元にあるトイレは二の鎖元の小屋があった場所に建て替えられました。 三の鎖元を通過すれば山頂まであとわずか。 あの大群と関係があるのかないのか分かりませんが、道中、いくつかの場所で、ゴミが散乱している光景を目にしました。 なんだかんだあって、弥山頂上到着、バンザイ! さて、弥山の頂上のことですが、頂上社や山荘は近年に建てられたものです。 新しい頂上山荘は、雑魚寝ですが、50名まで収容可能です。 さて、今更ながら、石鎚山の最高峰は頂上社のある弥山、ではなく、天狗岳です。 それと、弥山や天狗岳に三角点はありません。 そんなこんなで、楽しい時間はあっという間に過ぎ去って行きます。 帰りは、ロープウェイの最終が出てしまう前に山頂駅にたどり着かなくてはなりません。 って、思ってら、ヘリが急に飛んできて、夜明峠近くにあったヘリポートに降下。 急いで下山と云っても、下りこそ、ゆっくり慎重に足を運ばないと。 八丁坂まではほぼ下りなので、往きにあれだけ苦労した階段ゾーンも楽でした。 と、気づいたときには神門に到着していました。 成就社本殿、遙拝殿へ行き、無事登山を報告、感謝申し上げ、無事帰宅をお願いして、リフト乗り場へ急ぎました。 あ、スクーターで思い出したけど、山頂で、福山からスクーターで来たって方がいらっしゃいました。 と云うわけで、石鎚山表参道、初お山歩終了です。 |
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