石鎚山へ行こう!
土小屋から 2014
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1677mピーク~二の鎖元
距離 約1.5km
標高差 約130m
徒歩
下記写真の場所

1677mピークからの下り階段。
少し降りて左に曲がります。

高低差にして20mくらいは下るかな。
まぁ、帰りは当然、登ることになるんだけど。

道の先に石鎚山頂や表参道成就方面が森を透かして見えます。



断崖っぽい場所からの眺め。

雲がぽつぽつ、出てきたなぁ…、
石鎚は午後は特に雲が湧きやすいお山だからなぁ、心配…。

急がないと…と思いつつ、ついつい、カメラを向けてしまう。

弥山頂上の石鎚山頂社などなど。

二の鎖元の、小屋・トイレの新築工事の様子。

三の鎖下でも山小屋を建て替え中。 

少し先に道標。

「← 土小屋 2.6km 石鎚山頂 2.0km」



尾根歩き。

疲れてくると、つまずきやすいので、木道歩きは確実に。

巨木が授けてくれる木陰。



「ベンチ3」は東稜起点休憩所。
ベンチで休む人の多い場所です。

「土小屋へ 3000m」

休憩エリアの端に、うっすらと登る踏み跡があります。
これは、上級者向けの登山道・東稜ルートの入口です。
このルートには道標はありません、
初心者の進入を許す赤テープはすぐに撤去されます。
カニの横ばいと呼ばれる、断崖を横切る場所や、
岩盤の割れ目を使って登る場所など、
不用意に立ち入ると進退窮まる場所が連続するため、
面白がって立ち入ると命に関わるルートです。
僕は行きません、おすすめもしません。



「ベンチ3」からまた右下がりの斜面を横切って行きます。
石鎚東岩壁からの落石注意ゾーンともなりますので、
山側に五感の一部を振り分けて歩きます。

「← 土小屋 3.1km 石鎚山頂 1.5km →」

秋の初めも紫の花が多い季節。
でも、花の名前に疎いものだから、取りあえず、撮ってみた。

ハガクレツリフネかな。

レイジンソウ?



急傾斜地なので、木道整備された地点も多いです。

この夏の長雨による影響も見られず-

順調に歩いて行けました。

路肩の木は踏み抜けるほどには腐ってはいませんでしたが、
滑落防止の手すりはないし、落ちたら大ケガしますから、
なるべく、山側を歩くようにしましょう。
友達と並んで歩くのは、町なかだけにしましょう。



谷側の東側は時々、こうして開けます。

ああ、瓶ヶ森がついに雲に呑み込まれてしまいました。



橋のような木道が架かる谷、見上げると-

尖った大岩や-

東岩壁が頭上にあり、落石を想像させる怖さがあります。

何年かおきに更新・整備される橋のような木道。
人とすれ違うときは、なるべく橋の上ではなく、地面の上で待つようにしましょう。

向こうに見えているのは、表参道の夜明かし峠。

試しの鎖と山小屋のある前社森からさらに登り、
ぽこっとしたピークは向こう側をトラバースし、
ササ茂る夜明かし峠へと道は出てきます。
あの夜明かし峠までが階段・急坂連続で一番、しんどかったなぁ。
あっちに比べたら、土小屋ルートはホント、楽ちんです。

…と、立ち止まって写真なんか撮ってた木道の、
その下は深い谷で、絶対落ちたくない高さです。
登山者が来る前に移動、移動っと。

三連休で、お昼前にも関わらず、下山してくる人も多かったです。
足並みの違う人たちを追い越させてもらったり、
すれ違い譲り合う場面が多かったなぁ。

見上げなくても目に入る岩壁。
間もなく、あの岩の上に立つんだろうけど、
まだまだ遠く、高いなぁ。

そう云えば、この日はクライマー、見なかったなぁ。
石鎚の岩壁はクライマーにも人気のスポットだったりします。

左の岩壁の右の方、緑に包まれた辺りが弥山頂上で、
鳥居や、登山者の姿も見えました。



木道の橋は揺れもきしみもせず、しっかりした造り。

でも、雨などで濡れると滑るので、朝露な時間帯も慎重に。

ここも山側は落石ゾーン、とっとと移動。

谷側もストーーんと落ち込んでます。

前社の森のずっと奥まで見えてきました。

気になってアップで見てみたら、成就社の社や旅館が見えました。



雪崩と崩落の影響を受けやすい場所。
さっさと通過するのが一番、安全。

以前来たときと路面の感じも変わっています。
道幅が狭くなったのは確か。

のんきな人は立ち止まっておしゃべりしてたけど、
ちょっとしたことで、生死が分かれたりするんだろうなぁ。

「落石にご注意!」看板。

だからってわけじゃないと思うけど、この近くには-

石仏が祀ってあります。



「← 石鎚山頂1.0km 土小屋 3.6km →」

「ベンチ3」以来、座って休める場所もなく、ただただ、前へ、前へ。



さあさ、また落石ポイント。

確かこの春、雪崩と崩落で一時、通行止めになってた場所だっけか。
いまはすっかり整備されて通行できるけど。

昔より、斜面が緑に覆われたなぁ。

清水も相変わらず、ちろちろ湧いてる。

谷の後半は細かな落石?が積もっています。

浮き石状態も多いので、つまずいたり、転ばないように。

いつか、きっと、あの大岩も落ちてくるだろう…、退散、退散。



この道の感じは、二の鎖元が間もなくな証し。

振り返って。

凄く切り立った岩壁。
その昔、石鎚山が巨大な火山だった頃の名残です。

表参道の尾根がこちらに迫ってくるのを感じたら-



表参道と合流する二の鎖元です。

「← 土小屋 4.0km 成就 3.0km →」 

二の鎖元にあった小屋群をすべて撤去し、
新しい山小屋と環境配慮型トイレを建設中。
資材運搬のヘリが来たときは通行止め、だそう。

ふたつの登山道が合流する場所なため、特に賑やかな場所です。
階段で休憩する人も多いのですが、階段は通路なので、
座る場所はよく考えて休んで欲しいものです。

このプレハブ小屋は工事関係者のための小屋で、
登山者は利用できません、あてにして来てもダメです。

プレハブ小屋の脇が成就からの階段。
登山客がひっきりなしにやってきてました。

山頂へ向かう階段は急階段。
鎖の手すりはよじ登るための鎖じゃないんだけど、
つい、頼ってしまいます。

以前、道の左右に小屋が並んでいた場所。
新たに積まれた石垣の上は-

鋭意、工事中。

右側は、基礎工事中。

振り返って、表参道を見下ろす。

もう一段、上がって-

工事現場を見下ろして。

トイレになるのかな、山小屋になるのかな。

ひとりごと

とぼとぼマイペースで歩ける土小屋ルート。
1677mピークをまたぐまでのお疲れ坂を過ぎると、二の鎖元までゆったり傾斜の坂道が続きます。
けれど、ベンチ3のある東稜分岐を過ぎると、山頂東壁直下の落石注意ゾーンとなります。
とは云え、崖っぽい、岩や石が落ちてきそうに思える場所は少なく、大抵の人は落石注意看板すらスルーして歩いてらっしゃいますが。
いつかは落ちてくるだろう落石を気にして上ばっかり見て、足下の岩につまずいたら意味ないですけど。
でも、見るからに岩がゴロゴロしてる谷で止まって立ち話してる人とかいるのよね。
危ないから、もうちょっと安全なとこで話したらって、ハラハラしてしまいます。
そう云えば、先の春、この落石ゾーンで残雪が大いに雪崩れて、開通が遅れたことがありました。
ベンチ3から先はなるべく、休憩無しで歩き通して欲しい場所です。

二の鎖元に着くと、階段で休憩する人たちでごった返していました。
表参道からの登山者と合流する場所で、いよいよ、これから鎖場ってところで、一休みしたい気持ちは分かります。
でも、階段は登山道なので、往来する人のことを考えて、ちゃんと道を空けて休んで欲しいと思ったり。
おまけに、このときは、山小屋とトイレの建設で余地がまったくありません。

二の鎖元では2014年現在、自然に優しいトイレを作っています。
山頂と三の鎖元にトイレはありますが、いわゆる“垂れ流し”式のトイレです。
山頂のトイレなどは山開きの前や大雨が降る直前に栓を抜いてだぁ~!っと流しています。
三の鎖元のトイレは汲み取り式ですが、汲み取っている風はなく、事実上、垂れ流しです。
なんと汚らしいことでしょう。
事実、トイレが近づくととても臭います。
と云うか、悪臭でトイレが近いことが分かるほどです。
石鎚山には全国から年間約5万人が登山に訪れます。
このままだと、悪臭を端とする悪評が全国に拡がりかねません。
けれど、誰が新しいトイレを作るのか、管理するのか…。
県や市、石鎚神社の間でなかなか話がまとまらず、しばらく平行線をたどりましたが、ようやく、工事着工。
二の鎖元には、山腹約180平方メートルに木造平屋(約30平方メートル)を建設します。
緊急時などの休憩所も兼ねた建物です。
トイレは6台、男3、女3で、土壌微生物を使って汚水を浄化するシステムです。
あんな山の上に建設するんですから、総事業費は約1億4000万円!
また、トイレの維持管理費は年間約160万円を想定しているそうで、当面はその費用をどうやって工面するのかが課題となっています。
取りあえず、利用者1人当たり100円以上の使用料を徴収する話でまとまりつつあります。
例えば富士山のトイレは200円ほどが必要で、そのために小銭を用意していくのが当たり前となっています。
「きじうち」とか「お花摘み」とか、トイレ隠語を使っていた野○ソ世代の人も、散々野山を穢してきた償いと思えば安いものでしょう。
一時、携帯トイレの配布とか行われましたけど、全国的に見ても、携帯トイレで充分、は少数派。
仕掛け的に臭いも漏れないとは云え、排泄物を背負って歩くことに抵抗がない人は少ないでしょう。
トイレがあればあった方がいいに決まっています。
特に、年間5万人もやってくるお山には。
まぁ、お山で用を足さなければいい話ですが。
そうは云っても、人間は自分の体すらコントロールしきれない生き物。
それに、お山には妖怪「お腹きゅるきゅる」がいて、旅人に取り憑いては急にトイレに行きたくさせます。
(だからこそ、入山前の神社参拝はかかせないのです。)
妖怪の正体は気圧ですけどね。
(お山に持っていったポテチの袋が膨張するみたいに、腸の中の空気が膨張して下っ腹を刺激してくる)
妖怪に取り憑かれたとき、安心して飛び込めるトイレ、そして休憩もできる小屋、待ち遠しいです。

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