南登山口~山頂 | |||||||||||||||||||
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭⑮⑯⑰ | |||||||||||||||||||
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①「永納山の部屋」のある楠河小から上ってきた坂道と、
県道が合流する場所の山手にある林道が-
永納山南登山口へのアプローチになります。
林道入口に立つ石碑や解説看板。
平成18年3月建立「史跡 永納山城跡」。
国指定史跡 永納山城跡 |
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平成17年7月14日 指定 |
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永納山城は、全国的にも貴重な古代山城のひとつです。 |
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〈古代山城とは〉 |
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〈永納山城跡の立地〉 |
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〈調査の変遷〉 |
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平成20年3月 西条市教育委員会 |
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林道を奥へ進みます。
②最初は緩い上り坂で、写真のところから-
下りながら左へカーブして行きます。
写真右隅にあるのは各地でよく見かける養蜂箱。
③林道に入って250mほどの場所に登山口があります。
竹や木の枝の善人杖も置かれてます。
消されてるのは「東予」の文字 (^_^)
登り始めは丸太の階段です、トコトコ。
ちょっと登ったらフラットになって、
木立のブラインド越しに-
旧東予市の町並みが見えました。
また坂道、登る、登る。
④大きな岩が目に入るところで、
道は左へくぃっと曲がります。
尾根までもうすぐ、えっちらおっちら。
⑤登山口から数分で尾根に到着。
尾根に立つと、眼下の谷にある民家がまず目に入りました。
史跡城跡の尾根に囲まれた谷には現在、民家が2軒、
内側の斜面は畑などに利用されています。
なので、雑木林に覆われた外側に比べ、内部は日が差して明るいです。
北を遠望すれば、尾根越しに、
大島、大三島の山並みがちらり、
海もちょっち見えます。
尾根にある石柱は林区署制度の頃に立てられた森林境界を示すもの。
「明治35年3月…」「今治小林区署」とありました。
その石柱がある方へ入って行きます。
⑥尾根をたどり始めてすぐ、
右(外側)の森に青いブルシートで覆われた一画が目に入りました。
ゴミの類いではありません。
遺跡調査で発見された城跡の遺構を雨風から守っているのでした。
道をそれて近付いてみました。
城の外郭は尾根の少し外側に築かれていたそうなので、
土塁や列石が出てきたのかもしれません。
シートが風で舞ったり、雨で流出しないよう、
土嚢が載せてあるなどしてありますが、
肝心のシート自体が風化でぼろぼろ。
遺跡の保護管理が停滞気味なのかな。
登山道に戻り、尾根を進みます。
⑦小ピークのてっぺんはまた明るい場所でした。
この小ピークは、永納山城遺跡の発掘調査報告書付属の地図上では、
「南部頂上」で、標高は約92mです。
登山口から登って目にした⑤の谷は途中に、
小さな枝谷があって、ここもそのうちのひとつです。
内側が開墾されているので、
これから目指す永納山山頂を正面に見ることができました。
ルート的には、写真右側から尾根をたどり、
白くザレた部分から岩塊が露出する肩を越えて山頂に至ります。
写真左の尾根は、登頂後に一旦下山し、登り返した、
北登山口からたどる尾根になります。
外側に貯水槽がありました。
みかん山など各地でよく見かけるものですが、ここは遺跡の上です。
遺跡の調査報告書に目を通すと、
開発・開墾で損傷した部分が少なくないと書かれています。
尾根の上には城壁土塁、列石が構築されていましたから、
貯水槽の場所にも遺構が眠っていたはずです。
貯水槽がいつ建設されたのかは分かりませんが、
遺跡発見の発端となった昭和50年(1975)の山火事以前なら、
掘り返した土の中から並んだ石が出てこようが誰も注意を払わなかったでしょう。
遺跡を公園整備化する際には、移設されることになるでしょうね。
たいした斜度ではありませんが、もう少し登ります。
⑧小ピークの「鶴ヶ巣山」に到着。
道はピークに上がる道と左へ迂回する2つに分かれています。
見晴らしを求めてピークに上がってみました。
(報告書上では「南東部頂上」)ピークに上がると、
邪魔な大きな木はなくて(これも山火事のいい後遺症かな)-
いま上がってきた尾根沿い以外は高い木がなくて、
遠くまで見晴らせそうです。
ちなみに「鶴ヶ巣山」は明治期の古地図上でみられる山名です。
弓なりに曲線を描く海岸線が印象的な南向きの眺望です。
新居浜、西条の工業地帯も遠望することができます。
日本晴れだったら、
その背後に聳える石鎚山や東西赤石山も見えたのに、残念。
谷を挟んで西側には世田山・笠松山がこちらを見下ろしています。
ガタンゴトン、ガタンゴトン…。
音がしたのでレンズを下に向けたら、
予讃線の特急が通過中でした。
登山口の真下にトンネルがあり、
反対口は⑤の谷の入口にあります。
では、山頂へ。
下ると迂回路と合流します。
ルート的には、左(西)にカーブする尾根をたどり、
まずは白い地肌の見える小ピークに乗ります。
⑨海側の木立が途切れて、河原津海岸が見下ろせました。
今治小松自動車道の高架の向こう、河原津海岸の干潟をアップで。
天然記念物のカブトガニが産卵にやってくる浜です。
カブトガニは、肥料や家畜のエサにするために乱獲され、
一気に数を減らしました。
周布にある東予郷土館にはカブトガニの飼育室があります。
生きた化石に会えますよ。
城壁があっただろう尾根歩きですが、
列石とか城跡らしいものは見当たりません。
なにかを保護してるんだろう、
ネットがあったりはしますが…。
⑩小ピークを乗り越えます。
木立のトンネルを下ると-
⑪また、ブルーシート・ゾーン。
斜面と尾根の上も土嚢で保護してあります。
崖のような部分を保護しています。
下に降りてみました。
5メートルほどの高低差で、バッサリ切れ落ちています。
土嚢を積んで崩落を食い止めている様子。
どんなものが見つかったのかなぁ。
登山道に戻り、北上。
ちょっと急になったかな。
路面はさらさらの真砂土なので、
下山時、靴底がよく滑りました。
山頂から直の尾根に合流します。
⑫丁字路な感じになっています(下山時、下る方向に注意)。
山頂方面は左(北)です。
右を見たら、踏み跡が、開けた場所に続いてるように見えたので、
試しに行ってみました。
段々、開けてきますが-
細かい枝が||||と敷き詰められていて、
歩くと折れてポキポキ鳴りました。
⑬木立を抜けたら、砂浜のようなさらさらの白い土砂がまぶしい場所でした。
⑦や鶴ヶ巣山ピークから見えた、
山頂の手前の白くザレた部分がここなのでした。
ここも山火事の後遺症なのかなぁ。
木が生える・育つよりも地面の浸食が勝って、
地肌がむき出し、はげ山みたく、白ザレ。
砂丘か砂浜みたいで気持ちのいい場所であるけど、
如何せん、直射日光バリバリ、
暑くて長居できませんでした (^^;)
北東方面、海辺の丘陵地に見えるのは-
「瀬戸内東予」休暇村です。
ここからも河原津海岸や-
世田・笠松山。
山頂は目前です。
⑭山頂に近づくにつれ、岩がゴロゴロ。
腐葉土が少ないのか、白砂のような地肌も目立ちます。
シンボリックな巨石。
人工的に積まれたものか、ただそう見えるだけか?
海辺らしく、マツのような針葉樹も目立つ尾根道。
右に海を見ながら登ります。
⑮山頂手前の岩塊飛び出した肩を乗り越えます。
コース的には左から岩をよけて登った方が楽で安全です。
岩塊の上に出て岩塊を振り返り。
さあ、山頂へ。
今度こそ、山頂は目の前。
木立を避けるようにくねくね歩いて行けば-
いよいよ-
⑯永納山山頂に到着です!
山頂も木々が少なく、小さな広場のようで、
小団体なら休憩できる広さがあります。
楕円形の山頂の真ん中に三角点。
…と云っても、地図には載らない、
等級もない、補助的な三角点です。
西端に行ってみると-
世田・笠松山に隠れて見えなかった、
東三方ヶ森や五葉が森も見えてました。
北、今治市街方面。
ランドマーク的タワーな今治国際ホテルや、
しまなみ海道の来島海峡大橋も見えました。
島影もいい感じ (^_^)
北側を見下ろすと、高速や国道、
鈍行走る予讃線が並んでます。
山が海岸ギリギリまで迫っているからです。
その北麓でひときわ目立つとんがりお山が医王山で、
山頂部分は岩肌むき出しの岩峰ですが、
医王山山頂も永納山城の一部だったとみられており、
城壁で繋がっていたようです。
東側には支尾根が下っていて、踏み跡もあったので、ちょっち探検です。
⑰…と云っても、すぐに行き止まりました。
崖っぽくなってて、先に進めず、
手前にはバリケード代わりの倒木もありました。
崖っぽい分、見晴らしもいいです。
崖は岩がむき出しで足下注意。
撮影に夢中になると、
つい、ってことが起きがちです。
比岐島や平市島のような瀬戸の小島が、
真夏の青い海に気持ちよさげに浮かんでます。
再び、新居浜・西条の海岸線。
⑯日陰のない山頂は暑すぎたので、さっさと退散。
でも、すでにふらふら (>_<)
こっちに来ると、いつも曇ってる気がするなぁ…。
ひとりごと | ||
支度を調えて登山口へ。 階段を上がり、坂道をたどり、尾根へ。 さきの登山口と尾根の下には JR予讃線のトンネルが通っています。 城跡の城壁は尾根より少し外側に築かれていたそうです。 途中のピーク「鶴ヶ巣山」ですが、これは、明治期の資料「桑村郡地誌」の地図に載っている山名です。 こんな感じで、 「鶴ヶ巣山」と書かれています。 現代の地図には載っていない山名です。 お山の上から見えた河原津海岸を始め、東予の海岸一帯はカブトガニの繁殖地で、県の天然記念物の指定を受けています。 海を見ながらのお山歩は気持ちがいいものです。 ⑪の辺りでは、谷側も多少、見晴らせてて、畑を草刈りされてる農家さんの姿も目に入りました。 石積みでも露頭してないか、キョロキョロしながら、ずんどこ登りました。 下山はあっという間でした。 |
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