コクゾ峰から
笠成山から
三郷の辻は、砥部町、内子町、久万高原町の3町の町境にあるお山です。
山名の“三郷”は、江戸時代に多居谷村、臼杵村、二名村の三つの郷の境界だったことに由来しています。 現在、南麓の臼杵地区は内子町(旧小田町)に属しています。
基部の地層は三波川変成岩で、山頂部は古第三紀の久万層群となっています。 久万層群部分の山頂域は地力が乏しく、昭和の初めまでは潅木や雑草が茂る荒れ山でした。 そのため、山頂北東斜面は格好の草刈り場として二名村の入会地となりました。 薪炭用の間伐材や堆肥用の落葉等を村民が伐採・利用していました。 時代が新しくなると、草を刈った跡地は冬季、スキーヤーで賑わうゲレンデになっていたこともありました。 戦後、すっかり植林が進み、人工林で覆われたお山となっています。
山頂へは東は久万の二名、西は広田の多居谷から主に登ることができます。 植林帯を整備・管理する林道が8合目付近まで通じています。 山頂付近まで作業道があるので容易に登れます。 作業道は多数あり、それぞれが分岐またするので、ルート取りは慎重に。 尾根伝いにも登れますが、下山時は分岐する支尾根に要注意です。